Oxford Bookwormシリーズなど学習者向けの多読本になれてきたら
原書を読んでみてはいかがでしょうか。
まずは英語圏のこどもむけの本に挑戦するのが入りやすいと思います。
冬休みの宿題として多読をだした手前、私も何か読まなくちゃと読んだ原書がこちら。
Number the Stars
by Lois Lowry 26,108 words
John New Berry Medal for the Most Distinguished Contribution to American Literature for Children を1990年に受賞しています。
1943年のコペンハーゲン。ナチス占領下のデンマークでは町中でナチス兵が見張りに立ち、食べ物は配給制です。
主人公は10歳の女の子Annemarie 。親友 Ellenはユダヤ人です。Ellen一家を中立国スウェーデンへ逃すために、Annemarie の両親はある計画をたてます。
Annemarie と Ellenはコペンハーゲンを離れ、Annemarie のおじが暮らす港町へ。Annemarie はある計画の一部を担っていくことになります。
物語はフィクションですが、事実をもとにしています。
デンマークがナチスに利用されることを避けるために自国の軍艦を破壊したこと、国王クリスチャン10世が毎朝、占領下のコペンハーゲンを護衛なしで馬で回ったこと、そして7000人ちかくのユダヤ人を逃がすという計画が実行に移されたこと等。
著者のあとがきに、実際に対ナチス抵抗活動をしたため処刑された男性の言葉があります。彼が命をかけてめざした世界に、私たちは76年後のいま暮らしているでしょうか?
デンマークといえばアンデルセン童話くらいしか知らなかったので、スウェーデンに船で行けるとか、首都のコペンハーゲンはヨーロッパ大陸ではなく島にあるなど、デンマークについても知識を深めることができました。
戦争ものは重くるしいものが多いですが、この本はそこまでどぎつくありません。
デンマークの人々の行動が胸をうつ一冊です。
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