スキップしてメイン コンテンツに移動

なぜ「I recommend him to study hard.」はダメ?


 英作文で、こんな文を書きたくなることがあります。

「私は彼に一生懸命勉強することを勧めます。」

日本語から考えると、

I recommend him to study hard.

と書きたくなりませんか?

でも、これは基本的には使いません。

正しくは、たとえば、

I recommend that he study hard.

なぜでしょう?

「recommend の後ろは that節を使うから」と覚えてしまうこともできます。

でも、私は文法を覚えるとき、

そもそも recommend って、何をする言葉なんだろう?

と考えたほうがわかりやすいと思っています。

recommend の後ろには「おすすめ」が来る

まず、とても簡単な文を考えてみます。

I recommend this book.

「私はこの本をおすすめします。」

recommend の目的語は this book です。

つまり、

I recommend + おすすめするもの

という形になっています。

では、

I recommend him.

ならどうでしょう。

これも英文として成立します。

ただし意味は、

「私は彼を推薦します。」

him が「おすすめするもの・人」になってしまうわけです。

だから、

I recommend him to study hard.

としてしまうと、日本語の

「彼勉強することを勧める」

の「彼に」を、そのまま recommend の後ろに置いていることになります。

すると、study hard がつながらなくなります。

recommend の後ろに置きたいのは、

誰におすすめするか

ではなく、

何をおすすめするか

だから、

I recommend studying hard.

なら、

「一生懸命勉強すること」をおすすめしている。

そして、

I recommend that he study hard.

なら、

「彼が一生懸命勉強すること」をおすすめしている。

こう考えると、形だけを暗記するより少し見えやすくなりませんか?

ところで、なぜ「he studies」じゃないの?

ここでもう一つ、不思議なことがあります。

I recommend that he study hard.

主語は he なのに、

studies

ではなく、

study

になっています。

なぜでしょう。

recommend と同じように、

suggest(提案する)
insist(要求・強く主張する)
demand(要求する)

などでも、この形が現れます。

I suggest that he go there.

They demanded that she leave immediately.

he なのに go

she なのに leave

三単現の s がありません。

私はこれを、こんなふうに考えています。

まだ、現実では動いていない

He goes there.

と言えば、

「彼はそこへ行く」

という現実について話しています。

でも、

I suggest that he go there.

では、彼はまだそこへ行っていません。

話し手がしているのは、

「彼がそこへ行くのはどう?」

と提案しているだけです。

I recommend that he study hard.

も同じです。

「彼が一生懸命勉強しています」と事実を伝えているのではありません。

「彼が一生懸命勉強する」ことをおすすめしている。

まだ、その内容は現実の中で動き出していません。

だから私は、

まだ動いていないから、動詞も原形のまま

と考えると、とてもわかりやすいと思っています。

文法用語では、このような形を「仮定法現在」などと呼びます。

また、

I recommend that he should study hard.

のように should を使う形もあります。

特にイギリス英語では、この形も見られます。

そのため、「should が省略されて原形が残っている」と習ったことがある人もいるかもしれません。

文法的な分析の仕方はいくつかありますが、大切なのは、なぜここで普通の studies にならないのか、その感覚をつかむことだと思います。

文法は「話す人の気持ち」から考えてみる

英文法には、

「recommend の後ろはこの形」

「suggest の that節では動詞の原形」

というルールがあります。

もちろん、テストではそのルールを覚える必要があります。

でも、ルールだけではなかなか頭に残らないことがあります。

そんなときは、

今この動詞を使って何をしようとしているんだろう?

と考えてみる。

recommend なら、

何をおすすめしている?

suggest なら、

何を提案している?

demand なら、

何を要求している?

そして、その内容はまだ現実に起きていることではない。

だから、

I recommend that he study hard.

study は原形のまま。

文法を「この形だから正解」と覚えるだけではなく、話している人の気持ちの流れから眺めてみると、英語の形にもちゃんと理由が見えてくることがあります。


コメント

このブログの人気の投稿

春の募集♡2025

※最新の募集状況については、こちらをご覧ください。   新年度生徒募集のお知らせ 佐賀でも桜が咲きはじめました。今日から2025年度!新年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。 春の募集を以下の通りしております。どうぞご検討ください。 <小中学生個別クラス> 火曜日 16:55~17:55   水曜日 17:05~18:05  <マンツーマンクラス> 水曜日 16:00~17:00 /   18:10~19:10 土曜日 15:50~16:50 <料 金> ●入会金 15,000円 ●月謝制 年44レッスン 小中学生個別クラス 10,000円  ※小・中学生でも英検2級以上はマンツーマンクラスになります。 ・マンツーマンクラス 高校1~2年生 英検2級まで 16,000円 高校3年生 大学入試指導   18,000円 英検準1級          20 ,000円 英検1級           26 ,000円 英語多読は英語の知識だけでなく、心にも響く学習法です。AIを利用すれば瞬時に翻訳はできますが、その英語が適切かは人は見極めます。さらに、感情をもつ人間同士が英語で信頼関係を築くには、英語で感動する体験ー英語多読ーが大きな助けになると思います。 私は生徒さんが英語が使えるようになるには、英検準1級程度の英語力は必須だと考えています。どうしたらそのレベルに達するかという視点で、生徒さんおひとりおひとりに向き合っています。 せっかく英語を学ぶなら、準1級以上をめざしてみませんか? ※無料体験レッスンをしております。ご希望の方は こちら からメールでどうぞ。

春の募集♡2026

新年度に向けて、生徒募集を行っています。 当教室では、英語多読を軸に、読む力から英語を理解する力を育てています。 英語は、単語や文法を覚えるだけではなく、 実際に読むことを通して理解していくことが大切です。 やさしい英文から無理なく読み進めることで、 英語を「日本語に訳さずに理解する感覚」が少しずつ身についていきます。 学生の方は、英検を目標の一つとして取り入れながら、 読む力と理解する力を伸ばしていきます。 社会人の方は、英語をやり直したい方、資格を取りたい方など、 それぞれの目的に応じて進めています。 実際に、これまで模試で時間が足りなかった生徒さんが、 読む力がついたことで最後まで解けるようになり、 「時間が足りないと感じることがなくなった」と話してくれました。 共通テスト本番では、100点中92点を取っています。 当教室では、一人ひとりのペースに合わせて、無理なく続けられる学びを大切にしています。 現在、新年度の生徒さんを募集しています。 【概要】 ・対象:小学生〜社会人 ・時間帯:火・水・土 午後〜夜 ・月謝:10,000円〜 👉 レッスンの詳細(時間割・料金)はこちら 👉 お問い合わせはこちら

Happy 2025!

Happy New Year 2025 ♡ I hope you all had great holidays!  During Christmas, I visited Okinawa. Here are some I would like to share with you. The picture above shows traditional dance "Yotsutake" which used to be performed at the palace in Okinawa during the Ryukyu Kingdom (1429-1879) to entertain delegates from China.  I saw ten dance performances at a restaurant Urashima in Naha City where I also enjoyed local food, including pig ear (the white dish in the photo below). I was bit worried about whether I could eat it, but it turned out to be delicious enough with a savory peanut flavor. I wouldn't have realized it was pig ear if I hadn't been told.  The sashimi was fresh from the Naha Port. Orion Beer was a local brand and I ordered a non-alcoholic one. Customers were allowed to take pictures and videos of the performances and we could even take photos with the dancers after the show. The food and performances exceeded my expectations. On top of that, the attitude of ...